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1970年代、ラケットは「木」だった。 |
そのむかしバドミントンのラケットは「木」でした。 今でこそ材質もカーボン・チタン・ボロン、重さも70g台が当たり前の時代に、ぶつかって折れたり、曲がったり、ゆがんだり・はがれたりした木のラケット。 川高バドミントン部の黎明期は、バドミントン・ラケットが木から金属へと変わっていく時代でもありました。 今回は中谷敏昭様(天理大学体育学部助教授)、須川卓二様(愛媛県バドミントン協会専任理事)のご厚意もありまして、懐かしいラケットたちをご紹介させていただきます。 |
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「木」は手入れが必要だった・・・ | |||
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これは、ウッドラケット用のプレスです。シングル(写真左)とダブル(写真右)がありました。 | ||
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プレスは左の写真のように、ウッドラケットをはさむことでゆがんだり、たわんだりすることを防くために使われました。 | ||
「木」のラケットの銘品たち・・・ | |||
初心者向け | |||
入門用はこの2本が有名でした。 私たちが入部して、最初に先輩から渡されたのはヨネックスの「キングダイヤ」でした。 ちょうど、下の2本の間のグレードにあたります。 |
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社製:ヨネックス 品名:クイーンハート 型番:B-1000 重量:123.7 g(ガットなし) |
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社製:ヨネックス 品名:カレッジエイト 型番:B-3000 重量:124.8 g(ガットなし) |
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中級者向け | |||
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社製:ヨネックス 品名:カレッジエイトデラックス 型番:B-4000 重量:122.9 g(ガットなし) |
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社製:ヨネックス 品名:ファイブエース 型番:B-5000 重量:120.2 g(ガットなし) |
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社製:ヨネックス 品名:ファイブエースデラックス 型番:B-6000 重量120.6 g(ガットなし) |
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上級者向け | |||
ウッドラケットの最高峰はステンレスシャフトのモデルでした。とくに、スリムステンレスはバランスが良く、上級者の愛好者も多かった名品でした。 | |||
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社製:ヨネックス 品名:ハイステンレス 型番:B-9000 |
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社製:ヨネックス 品名:スリムステンレス 型番:B-9100 重量:126.2g(ガットなし) |
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ヨネックスだけでなく、カワサキ(倒産)やサンバタ(撤退)、ゴーセンもがんばっていました。 | |||
社製:カワサキラケット 品名:エリート 型番:B-75 モスグリーンメタリック(ケース付き) 価格:5,000円 社製:カワサキラケット 品名:オールマン 型番:B-73 ブルーメタリック(ケース付き) 価格:4,500円 |
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社製:サンバタ 品名:スーパーラッシュ 型番:S-76 極細の特殊加工スチールテーパーシャフト使用。反発力が一段と増し、抜群の攻撃力が生まれプレーヤーの持っている力を十二分に発揮出来るすばらしいパートナーが出現しました。play with SunBatta |
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スチールラケットの登場・・・ | |||
いよいよスチールフレームのラケットが登場しました。真っ黒なボディから「ブラッキー」とよばれ活躍しました。 | |||
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社製:ヨネックス 品名:ブラッキー 型番:B-8100 重量:109g 発売:1976年11月) 価格:5,500円 |
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まっ黒いラケットから、まっ白いシャトルコックが時速270kmのスピードで、相手コートにたたきつけられる。目にもとまらぬスマッシュ。今や噂のラケット、ブラッキー。その秘密は、ヨネックスが初めて可能にした、極細の特殊ステンレスシャフト。ぐんと細身で、普通より長目ですから、まるでムチのように打つ瞬間、鋭利にしなります。息をのむ反発力です。そのうえ、特殊合金フレームの強さがプラスされ、切れ味のよい攻撃力。あそこでここで、ブラックパワーと恐れられています。 | |||
カーボンシャフトによる軽量化の始まり・・・ | |||
シャフトに初めてカーボン繊維を使用した画期的なラケット。 使った印象は、シャフトがヘッドの重さで「ふにゃ」とくねる感じでした。 自他共に認める歴史に残る名品です。 金属フレームのラケットにカーボン・コーティングしたシャフトを採用した「カーボネックス・セブン」が登場しました。ダークブラウンのボディーはエイトが登場するまでベストセラーでした。100g以下の重さをあらわす「U」の表示が初めて使われました。 |
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社製:ヨネックス 品名:カーボネックス3 型番:B-9300 重量:126.3 g(ガットあり) 社製:ヨネックス 品名:カーボネックス7 型番:B-8300 発売:1978年11月発売 |
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フレームにウッドと特殊アルミ合金の違いはあっても、この2本どちらも今世界のコートで大活躍中。ヨネックス独自のカーボンラケットです。カーボンシャフトのすさまじい弾道が強力なスマッシュを生み出します。そのうえスウィートスポットがぐんと広がり、シャトルをとらえる性能も確実。世界の一流プレーヤー達がパワーバドミントンを目ざしている現在、これこそまさにうってつけのもの。カーボンならヨネックスです。 日本初のこと-このラケットにはRとXの表示があります。Rはレギュラーでスナップ打法用。Xはエキスパートでフルスィング用です。 |
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時代は一気に95gへ・・・ | |||
アルミフレームにフルカーボンシャフトを組みあわせ、何と95gのカーボネックス・エイトが登場しました。グリーン・オレンジ・イエローの鮮やかなボディーは鮮烈でした。重さの表示も「2U(90〜95g)」が登場。ただ、ガットを張ると変形しやすく、かなり苦労しました。 | |||
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社製:ヨネックス 品名:カーボネックス8 型番:B-8800 発売:1979年4月発売 価格:8,800円 |
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なんと100g以下のフルカーボンシャフトの登場です。フレームは特殊アルミ合金。シャフトはフルカーボン。強力なパワーを秘めながらこの軽さは、まさに世界新。ヨネックスならではのクリエイティブです。いま、バドミントンプレイが二歩も三歩も進歩する。さあ、このヒーローを手にするものは、一体誰だ。 | ||
アルミ合金のフレームにフルカーボンシャフトのラケットがカーボネックス・テンでした。当時の世界チャンピオンのリム・スイ・キンを使ったポスターのほうが印象的でした。 | |||
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社製:ヨネックス 品名:カーボネックス10 型番:CAB-10 昭和56年8月発売 |
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またまたコートに、凄いヤツの登場です。ラケットも、ついにここまで来たのか!という声につつまれて、全身カーボンのカーボネックス10。シャフトはもちろんカーボン。そしてフレームまでカーボンとアルミ合金の複合体。しぶといストロークと、正確なコントロールを生み出します。スマッシュはあくまで鋭く重く、全てにおいてグレードアップしています。いってみれば、カーボンのなかのカーボン。他を寄せつけない存在です。ますます面白くなってきたぞバドミントン。 | ||
ラケットは、中谷敏昭様ホームページ Badminton Traditional Racket Collectionより。http://www.mahoroba.ne.jp/~toshiaki/racket.html) ポスターは、須川卓司様ホームページ 懐かしのラケット広告より。。http://doki02.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/racketcm.htm |
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